2016年11月20日日曜日

サンフランシスコ国際空港のユーザビリティ

 成田を夕方に立つと九時間ほどでサンフランシスコ国際空港に到着する。入国審査と税関の手続きが順調であれば、小1時間ほどでメインホールに出ることができる。私は過去、何度もこの経路でアメリカに入国している。
 そして何度も利用を重ねるに連れ、この空港はほとほと感心し倒されるほど、旅行客にとって楽な導線が確保されているのに気づく。私の場合は、シリコンバレーへ向かうのでレンタカー移動の動線について書きたい。
 数週間分の大きな荷物をカートに載せ、メインホールに出る。出て右手に折れ、エレベータでモノレール乗り場の階に上がる。このエレベータ、容量が大きいので満員で待たされた経験はない。エレベータを降りるとそのままモノレールのプラットホームになっている。
 数分待つと電車がやって来て、カートごと電車に乗り込む。そして数分でレンタカービルに到着。カートを押してホームから一枚自動ドアを開けると、正面に主だったレンタカー会社の受付カウンターがずらっと並んでいる。日本で予約していたレンタカー会社のカウンターで予約していたフォードのフォーカスのキーを受け取り、ついでにオプションの携帯型カーナビも借りて、指定されたフロアの柱番号のトコロまで移動。ここでふたたびエレベータを利用して指定されたフォーカスが置かれた階へ移動。フォーカスのドアロックはされていない。後ろトランクに荷物を放り込み、エンジンをかけて出発。螺旋状のビルからの出口道路を何回りかすると、サンフランシスコ方向とサンディエゴ方向の表示版がある。

 旅の目的地はパロアルトなので、サンディエゴ方向にハンドルを切る、そして片道四車線の国道101号線に乗るのである。30〜40分でパロアルトの出口「University Ave.」に上ることができる。私がこの稿で書きたいのは、サンフランシスコ空港を出てから、レンタカービルを出るまでの導線である。
 感心し倒されるのは、この導線のどこにもストレス(=シームレス、段差がない)がないのである。待たされることも、カートを途中での放棄を求められることもなく、レンタカーのトランクまで押していくことができる。
 ※カート放棄を求められる成田:出国の場合(第二ターミナルだったか?)、パスポートコントロールを出た出国エリアに入ったところにカートが用意されている。機内持ち込み荷物がその時、ちょっと手土産荷物もあってあって多かったので、これは気が利くと、利用して十数メートル押し歩くと、係員のおっさんが突然眼の前に現れ、カート利用はここまでです、と回収される。舐めとんのかい、。だったら置くな。とひじょうに不愉快な経験をしている。

 成田でレンタカーを借りた経験がないので、自分の車を旅の間置いてある駐車場ビルへの導線比較になるが、ストレス無しとはまったくならない。まず駐車場ビルへ向かう渡り廊下のフロアにエレベータで上がるのであるが、まずこのエレベータがカートを押して入れるだけの十分な広さが確保されていない。とにかく狭いのである。だから一度で乗れた試しがない。地下からの導線もあって、ひどいときには二、三度待たされることも度々だ。そもそもこの空港を設計したときに自家用車を使った旅行客を主体ではないのだろうと思う。渡り廊下のエスカレータもゴム状でカートを載せるとどこか不安定なのも不快だ。

 導線設計という技術力で比較するとまだまだ彼我の力量の差は明白なように思う。









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